ノロウィルス新型が各地で急増
秋から冬にかけて、ノロウィルスの流行が懸念されていますが、昔は風邪の菌が胃腸に入ったからなどもとも言われていましたが、どうやら其ればかりではないという事が分かってきたのです。
激しい嘔吐や下痢を引き起こすノロウィルスの新型が、今年初めから国内で感染を広げていることが、川崎市健康安全研究所と国立感染症研究所などのチームの調査で分かったと云うことです。
一部地域では集団食中毒も相次いでいると云うことですが、人が免疫を持っていないために例年ノロウィルスの感染者が増える秋から冬にかけて大流行の恐れがあるとして警戒を呼びかけていると云うことです。
ノロウィルスは、感染性胃腸炎の食中毒の原因となり、感染すると高熱が出て嘔吐や下痢を繰り返すのです。
生の魚介類や感染者の嘔吐物から感染が広がり、体力のない高齢者や子供で重症化する例が多いよ云われ、誤嚥性肺炎を併発して、死亡する場合も有るのです。
研究チームは、関東・甲信地方の4自治体(埼玉・栃木・長野各県と川崎市)で昨年以降に検出されたノロウィルスの遺伝子型を調べた所、『G2・17』という新たな型が今年になって急増し、例年主に流行する『G2・4』型を大きく上回っていた事がわかったと云うのです。
川崎市では『G2・17』が原因で起きた、高齢者施設や保育所でも食中毒の集団発生が、8月末までに19件36人に上っているということです。
最近は、関西でも検出報告がある他、中国や台湾でも流行が確認されているのです。
研究チームの岡部信彦・同市健康安全研究所長は『過去最悪の感染者が出た2006年のような大流行も考えておくべきだ。新型だからといっても特別な対策が必要なわけではなく、十分な手洗いや二枚貝の加熱調理を徹底してほしい』と呼びかけています。
厚生労働省の調べによると、平成25年の総事件数931件の食中毒のうち約35%に当たる328件がノロウィルスが原因とされています。
患者数では約60%に当たる1万2672人もの人が食中毒を起こしており、件数、患者数ともに第一位の原因になっているのです。
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ノロウィルス感染症は、感染性胃腸炎の一種のため感染性胃腸炎全体での集計になっていますが、やはりこちらも年々報告数が増えている状況なのです。
2012年の時は2006年時のモノとは違う『新型ウィルス』だったのです
ノロウィルスは遺伝子の違いによって40種類上存在しており、これらが変異することがあるのです。
2006年に流行したものは他の種類に比べて変異しやすく、2012年に流行したノロウィルスもこの2006年に流行したものから変異したものだったとのことです。
新型ウィルスは『シドニー2012』と名付けられましたが2016年に流行したものに比べて消化器官に取り付きやすくなったのが特徴だそうです。
より少量の数で感染症を引き起こし、其の潜伏期間も10数時間~数日と短くなっているのです。
健康な大人だと免疫力が高いために、感染症に成らなかったり、風邪程度で済むことが多いのですが、そんな大人相手でも胃腸炎を引き起こす傾向が有ると指摘されています。
つまり、非常に感染力が高まり、より危険な方に進化したといえるのです。
ノロウィルスはアルコールでは除菌が出来ないために、次亜塩素水が効果的で、赤ちゃんがいても使えるようなタイプも有りますので正しい予防法で健康を守る用にしましょう。
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