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筋ジス原因究明、新たに発見で、治療法への応用が期待
筋力が低下する進行性の難病『筋ジストロフィー症』の原因を新たに発見したと、神戸大などの研究チームが発表しました。
治療法の開発に応用が期待できるということで、さらなる研究をしていくということです。
学術論文は、1月25日付の米科学誌セル・リポーツ電子版に掲載されました。
筋ジストロフィー症は遺伝性の病気で、国内の患者は約2万5000人程度とされており、神戸大の戸田達史教授らの研究チームは、病気の原因とされる筋細胞表面のタンパク質『ジストログリカン』と結合する糖鎖の構造を解析したのです。
一部のバクテリアや植物にしか存在が確認されていなかった『リピトールリン酸』というキシリトール系の糖が、人にも存在することを初めて発見したと云うことで、筋ジス症患者は、この糖が不足していたことが分かりました。
リピトールリン酸の原料となる物質を、筋ジスの病気を再現したモデル細胞に投与すると、糖鎖の異常が回復したということで、研究チームは原料の物質を使った治療法の開発を目指しているということです。
全身の筋肉が、徐々に萎縮する難病『筋ジストロフィー』のうち日本人に多い福山型は、細胞表面に特定の糖がないことが一因との研究結果を、神戸大などのチームが発表しました。
研究チームは、こうした糖の異常を改善する物質を見つけており、戸田達史教授(神経内科学)は『筋力回復や進行抑制につながる治療薬を開発できる可能性がある』と話しています。
これまで、福山型と其の類似疾患は、糖が鎖状につながって細胞表面に有る『糖鎖』の異常が原因だと云うことが分かっていましたが、詳しい仕組みは不明だったというのです。
研究チームは、日野と細胞でこの糖鎖の構造を解析したのです。
筋ジストロフィー症とは
骨格筋の壊死・再生を主病変とする遺伝性筋疾患で、50位上の原因遺伝子が解明されてきているのです。
骨格筋障害に伴う運動機能障害を主症状としていますが、関節拘縮・呼吸機能障害・心筋障害・嚥下機能障害・消化管症状・骨代謝異常・内分泌代謝異常・眼症状・難聴・中枢神経障害等を合併することも多いのです。
すなわち筋ジストロフィーは骨格筋以外にも多臓器が侵され、集学的な管理を要する全身性疾患なのです。
運脳機能低下を主症状としていますが、病型により、発症時期や臨床像、進行速度には多発性が有るのです。
一般に病期の進行に伴い、傍脊柱筋傷害による脊柱変形や姿勢異常、関節拘縮や変形を伴うことが多く、歩行機能の喪失、呼吸筋傷害や心筋障害による呼吸不全・心伝導障害・心不全の合併はADLやQOLの生命予後に大きく影響するのです。
いずれの病型においても、根本的な治療法はなく、デュシェンヌ型に対する副腎皮質ステロイド薬の元手的効果、リハビリテーションによる維持機能、補助呼吸管理や心臓ペースメーカーなどの対処療法にとどまっています。
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