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変声グッズとして人気が!
無色・無臭・無毒のヘリウムガスで今年1月深刻な事故が起きたことは記憶に新しいことです。
BS朝日の番組収録中に、声を変えるパーティグッズのヘリウムガス缶を吸引したアイドルグループ3b Juniorのメンバー(当時12)が吸引した後、約5秒後に卒倒し、その後全身痙攣を起こしたのです。
日本小児科学会は、脳の血管内で血の流れが妨げられる『脳空気塞栓症』を発症したことなど、事故の詳細を公表しました。
詳細の中で、『使い方を誤ると、また同じ事故が起こる可能性が有る』として、子供に使わせないように注意を呼びかけています。
番組に使用されたヘリウムガス缶は?
番組で使用されたのは、100円ショップ『ザ・ダイソー』の商品で、ヘリウム80%、酸素20%の混合ガスで韓国製で、成人向けのグッズとして販売されており、缶には『大人用』と表示されているものです。
ダイソーを展開する大創産業は今回の問題を受け、2月には商品の販売を中止したそうです、広報室によりますと、およそ10年間の販売実績の中で、同様の事故報告はなかったそうです。
原因は
日本小児科学会子供の生活改善委員会の安炳文(アンビョンミン)医師によりますと、最初にダメージを受けたのは少女の肺で、ヘリウムガスを含むガスを吸って膨らみきった所に、更にスプレー缶ァラ排出されるガスの圧力がかかり肺胞が破裂したということです。
損傷を受けた肺胞周辺から血管へとガスが流入し、其の結果、『脳空気塞栓症』を発症し、意識障害を引き起こした、と見られています。
潜水病に見られる『脳空気塞栓症』
脳空気塞栓症は、マリンダイバーによく見られる症例だということですが、潜水傷害に詳しい山見医院副院長の山見信夫医師によりますと、ダイバーが息を止めて急浮上すると、水圧がかかっていた肺の中の空気が一気に膨張し、肺胞破裂から塞栓症に至るということです。
山見医師は『重症化するケースの多くは、水深5~6メートルからの急浮上が原因になっている』と話しています。
事故件数が12年で32件も
日本中毒情報センターの調査では、平成13年4月からの12年間で、ヘリウムガス吸引に依る事故は32件あり、其の半数の16件は意識消失、気分不良などの症状が出ているそうです。
また、32件の内26件は風船用のガスで起きたということで、ヘリウムは空気よりも軽いために、風船をふくらませるのによく利用されていますが、風船用ガス缶は、ヘリウム100%で酸素が含まれていないことが多い為に、声を変えるために吸い込むと『酸欠状態に陥る危険』が有るというのです。
ただし、酸素を含んだ変声用と言われるヘリウムガスでも、此れまでに5件(残る1件は原因不明)の事故が有ったそうです。
販売形態見直しへ
同学会では、成人にしか販売しないといった対策に加え、『1回の吸引時に排出されるガスの量や圧力の調節が必要なのではないか』と問題提起しています。
また一気にガスを吸い込まないように苦味や異臭をつけることも提案していますが、これ等を受けて、国内の販売会社では対象年齢を10歳以上から15・16歳上に引き上げる動きが出ているそうです。
TV朝日の対策
TV朝日によりますと、倒れて少女は3月10日に退院し、翌日からは学校にも通っているということです。
使用されたヘリウムガス缶には『大人用』の記載など、いくつかの注意事項について番組スタッフの見落としが有ったとしており、同局は社内の検証委員会で調査を進めているということです。
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