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京都大とNTTデータMSEが共同開発、製品化へ
京都大とNTTグループのソフト開発会社『NTTデータMSE』が共同で、居眠り運転を事前に検知するシステムの製品化へ向けた研究開発を進めていることが分かりました。
早ければ年内にも実用化される可能性が高いということで、長距離ドライバーやバス運転手などの居眠り防止に役立つことが期待されています。
このシステムは、京都大学院情報学研究科の藤原幸一助教と大学院生の安倍恵里花さんらのグループが開発しました。
ドライバーの心拍データをリアルタイムで計測して、ワイヤレス通信でタブレット端末等に転送し、睡眠の兆候となる心拍の変動を検出できるプログラムで常に監視するというものです。
製品化では、心拍センサーを衣服に組み込んだウエアラブル(着用型)の計測装置を活用するということです。
睡眠に関係する自律神経の働きは心拍にも影響をあたえることから、眠りに落ちる30秒前に兆候を検出できるという事で、居眠りを検出した場合はアラーム音などで警告するというのです。
開発チームは、実験を繰り返し、事故に繋がる可能性のある居眠りを80%以上の確率で事前に検知が出来たということです。
居眠り防止では従来、自動車の座席にセンサーを埋め込むタイプなどが開発され、既に市販されている装置も有るということですが、開発チームは、『既存の製品より高精度で居眠りを事前に検知できる』としています。
藤原教授は『心拍の変動は、自律神経や呼吸など、様々な身体の状態と関係している。データを精密に分析することで、病気の発作の検知などいろいろな応用が可能だ』と説明し、安倍さんは『自分の研究が実際に社会の役に立つことになり、手応えを感じる』と話しています。
長距離運転や過密スケジュールによる過労運転などにより、居眠り運転が誘引されのではと考えられていますが、ドライバーにとっては居眠り運転は死活問題であり、事故を起こしてしまえば自分の命も、また相手の生命をも奪うことにもなりかねないのです。
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