ステージ4のガンから陽子線治療を1ヶ月半、辛い副作用はなかった
『食いしん坊バンザイ』などで知られる俳優・村野武範(72)さんが、ガン闘病を告白しました。
村野さんは、2015年に受けた精密検査でステージ4の中咽頭がんが発見され、『余命幾ばくもない』と宣告されたというのです。
しかし、その後『陽子線治療』を1ヶ月半受け、既に仕事に復帰しており、所属事務所によりますと完治しているということです。
村野さんが受けた『陽子線治療』とはどのような治療法なのでしょう?
陽子線とは?
今注目のがん治療法『陽子線治療』で使う陽子とは、、水素という元素の原子核です。
『陽子線』とは水素原子から電子を取り除いた上で、陽子だけを巨大な装置で加速した放射線の一つなのです。
通常の放射線治療に使われるX線は、ガン細胞だけではなく、その周辺の正常細胞や臓器にもダメージを与えるため、照射部位によっては嘔吐や脱毛等の重い副作用を引き起こすのです。
一方『陽子線治療』は、ガン病巣に放射線を集中させることが可能で、正常組織への影響を低く抑えることが可能だというのです。
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ピンポイントでガン細胞を死滅させることが出来る?
通常の放射線は、体の表面に近い所が最も強く、その後徐々に弱くなっていき、また、放射線が病巣に到達した後も、身体の中を通り抜けていくのです。
そのため、周辺の正常細胞等にもダメージを与えてしまうことになるのですが、しかし、陽子線は有る深さで放射線が最大になり、それ以上には到達しない特性を持っているのです。
しかも、その最大になるピークの幅や深さは精密に制御することが出来るというのです。
つまり、ピークを腫瘍(ガン)に合わせることで、ピンポイントでガン細胞を死滅させることが出来るという訳です。
陽子線は、病巣に到達したあとはそこで停止するため身体の中を通り抜けないため、副作用も軽度で済みます。
例えば、頭に照射しなければ脱毛の心配はなく、商社で痛みや熱さも感じないとのことです。
通院治療が可能に?
『陽子線治療』は原則として1日1回、週3回行い、合計4~40回程度照射して完了するとか、治療期間は、長い患者さんで約2ヶ月ほどだというのです。
治療は装置のベッドに寝た姿勢で受け、実際に照射する時間は1~2分程度ですが、身体の位置をミリ単位で正確に調整するのに20~30分程度かかるそうです。
『陽子線治療』は身体への負担が少ない治療のため、通院治療も可能なのです。
費用がどのくらい?
『陽子線治療』は、厚生労働省より先進医療として認可されていますが、陽子線治療に関わる費用は『保険適用外』になります。
現在、陽子線治療が受けられる施設は全国で13ヶ所有りますが、費用は約288万円になるそうです。
また、小児がん(限局性の固形悪性腫瘍)については、平成27年4月から『陽子線治療』が保険適応となりました。
他のガンについても、今後、利用患者が追加して治療実績が積み上がればいずれは公的な健康保険適用へと格上げされる可能性も有るということです。
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