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臓器移植委員会、指針を改正、来年度から適用に
厚生労働省の臓器移植委員会は２９日、子供から提供された腎臓は子供に優先的に移植できるようにする基準の設定を終了したと発表しました。
今後具体的な年齢基準を決めて指針を改正し、来年度から適用する方針だということです。
心臓は、１８歳未満の提供なら１８歳未満の患者に移植すると指針に明記しました。
肺や肝臓も大きさが適合の決め手となるため、子供に移植される傾向が有るのですが、しかし腎臓は待機年数が長い患者が優先で、全て成人に提供されていたのです。
厚生労働省は、２０１６年３月に『腎臓移植の基準等に関する作業班』（班長・松尾清一名古屋大学長）は、小児から提供された腎臓は小児患者に優先的に移植するようにすべきだ、という意見書をまとめたいました。
小児への移植を優先する臓器は、心臓に続き二つ目となります。
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現行の選択基準は、長期間移植を待つ成人の患者が選ばれやすく、これまでの１８歳未満の脳死提供者１４例でも、腎臓は全て１８歳以上に移植されています。
心臓の場合は、小児同士の移植の方が生存率が高まりますが、腎臓の場合は移植を受ける患者が小児か成人かでの生存率や生着率に、差がないというのです。
しかし、小児患者が長期間移植を受けられない場合、成人患者に比べ生命や成長への悪影響が大きいのです。
また、小児提供者の家族からは、腎臓が高齢の患者に提供されることへの疑問の声も出ていました。
作業班は、待機期間の長い成人患者への影響も考慮し、小児からの提供に限って小児患者への移植を優先させることが社会的に妥当である、と判断を示したのです。
厚労省によりますと、腎臓移植の待機患者は２月１日時点で１万２８３８人で、うち未成年は１０３人、平均待機期間は未成年が２．４年、成人は１２．４年ということです。
腎臓は、尿を作ることで大栄木を正常に保つこと、すなわち尿素やクレアチンになどのタンパク質代謝物を（老廃物）を排出して、体の中の水分量や、電解質（ナトリウム、カリウム、カルシウム、リンなどいわゆるミネラルと呼ばれるもの）を一定にして、体内を弱アルカリ性保っているのです。
また、内分泌と代謝調整、すなわち、ビタミンで活性化によって、体内へのカルシウムの吸収、エリスロポエチン産生により赤血球を作らせ貧血にならないようにししています。
レニン産生して血圧を保つなどの働きをするとともに、体内入ってきた薬剤などを分解、代謝して体外に出すなどをしているのです。
血圧の高い状態が続く、太って糖尿病になり治療が充分にされていない、腎炎の治療がうまく行かなかったなどの原因で障害を受けGFR（糸球体濾過量）が下がって慢性腎臓病になると将来的に更にＧＦＲが下がり、腎臓の働きが生命の維持に必要な量より不足した状態である末期腎不全になる確率や心筋梗塞・脳梗塞など、生命に危険を及ぼす障害を起こす確率が高くなる事が知れています。
腎臓の働きが全くなくなり、治療しなければ尿毒症となり死に至ることに、そこで慢性腎臓病であると診断されたら、すぐに腎臓の専門医を受診して治療を開始しなければなりません。
残念ながら腎臓の働きが下がりGFRが１０ml/minを切ってしまう慢性腎不全、あるいは末期腎不全になると、生命を維持するためには透析、あるいは腎移植を行う必要があるのです。
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