学校検尿、採尿の知識不足が問題に

 

子供の腎臓病を早期発見するために、国が小中高校に義務付けている『学校検尿』ですが、早期の治療を可能にし、腎不全になる子供を激減させたのです。

 

 

 

 

しかし、一方で採尿の知識不足などにより、異常がないのに陽性になるケースが後を絶たないとのことで、再検査の費用と手間が自治体財政や児童生徒の負担となっている、と云うのです。

 

 

小児科医は『正しい方法で検尿を』と呼びかけています。

 

 

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腎臓はおへその少し上辺りに左右１終有りますが、動脈から流れ込む血液の老廃物を取り除き、尿を作る働きをし、尿にタンパク質や血液が交じる場合は、腎臓病の恐れが有るのです。

 

 

学校検尿は１９７４年、腎臓病や糖尿病の早期発見を目指し、全国の学校で始まりました。

 

 

腎臓病関連ではタンパク質の検査が義務付けられていますが、神戸市などのように潜血を追加する自治体がほとんどです。

 

 

家庭で採取した尿が２回連続で陽性だった場合、二次精密検査を行い、更に腎臓の組織検査などを経て確定するようになっていますが、治療が必要な腎臓病と最終的に診断されるのは千人に一人程度だと云うことです。

 

 

神戸大医学部小児科の野津寛大准教授（４３）は『中高生は尿に生理の血や精液が混入することが多く、偽陽性の割合が跳ね上がる』と指摘しています。

 

 

 

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偽陽性による再検査を避けるためには、☆家庭での採尿を正しく行う必要がある。各自治体が周知を図るが、前夜に排尿する、☆出始めの尿は捨て、中間尿を採取する・・・の２点が守られないケースがまだつというのです。

 

 

子供の腎臓病には、腎臓の糸球体にタンパク質が沈着し機能低下する『Iga腎症』、血中のタンパク質が減り全身がむくむ『ネフローゼ症候群』、腎臓に球状の袋が多発し機能を防げる『多発性嚢胞腎』などが有ります。

 

 

いずれも有力な治療法が開発され、学校検尿と相まって腎不全を起こし人工透析が必要になるケースは激減したとのことで『以前は腎臓病の疑いが有る子供は厳しく運動を制限したが、現在が限定的になった』と野津准教授は話しています。

 

 

家庭での採取による第一次検尿、二次検尿が陽性になった場合、神戸市などは学校が取りまとめて二次精密検査を行っていますが、保護者に受診を委ねる市町も多いそうです。

 

 

野津准教授は「腎臓病は症状が出る前に治療を始めれば、治したり進行を遅らせたり出来る。一次検査が陽性の場合はなるべく早く受信を』と促しています。

 

 

 

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＜家での採尿の注意点＞

 

 

☆　前日夕からビタミンC入りの薬やスポーツ飲料を飲まない⇒潜血反応の偽陽性を防ぐ

 

☆　前日、寝る前に必ず排尿する⇒運動後は健康な人も尿にタンパク質が混じるため

 

 

☆　朝起きてすぐの尿を採取する。但し、出始めの尿は捨て、中間尿を取る⇒生理の血や精液の今夕を防ぐ

 

 

学校検尿は１９７３年の法令改正で健康診断の項目に加えられ、翌年から全国の小中高校で実施されました。

 

 

学校検尿は韓国や中国でも一部行われているのです。

 

 

 

 

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