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理・工・農系で女子が増加傾向に
リケジョという言葉が登場してい久しいですが、理系に進む女子学生は、どの程度増えていているのでしょう?
文部科学省のデータによりますと、理化学系の女子は軒並み増加系に有るとか、看護などを含む保健学科の伸びが目立つということですが、それを除いた理・工・農の3学科で見ても、1970年からの45年間で10倍近くになっていると云うのです。
河合塾教育情報部長の近藤治さんは次のように分析しています。
『女性の大学進学率そのものが上がっているため、文系も含め学科を問わず女子学生は増えています。
ただ其の中で、理系学科は伸び率の高さが顕著です』と云うのです。
理工系大学だけで見ても、女子学生比率は高くなる傾向にあるそうです。
一口に理系と言っても、学科によって違いがありますが、工学系では応用科学や建築、農学系ではバイオが、女子学生の人気を集めているというのです。
『農学では実験室で研究する分野だけではなく、食への関心の高まりがきっかけで昔ながらの農学に興味を持つ女子も多いようです。
最近は『ノケジョ』と呼ばれ、土いじりを嫌がらない学生もいます』と前述の近藤さん。
農業の総合大学である東京農大では、農学系人気を反映し、此処でも学生の女子比率は高まっていると云うことです。
昨年度の学部(短期大学も含む)の合格者に占める女子は47.6%、07年より4ポイント以上増えたそうです。
生物、食品、バイオ関連学科の伸び率が高いと云うことですが、野菜などの農作物の生産や栽培を研究する農学科も女子率を高めているとの事です。
昨年10月に、東農大で開かれた就農支援のシンポジウムのタイトルは『実現!!農系女子(ノケジョ)の夢』で、企画した元教員の宮田正信さんはパンフレットに次のように綴っています。
『「農系女子(ノケジョ)」の言葉を聞いて膝をうった。私達の世界では今年一番の出色ではなかろうか。未来社会を切り拓くには農系女子に託するしかない』と記したのです。
実際のノケジョは何を思うのか?、実家が農家で、自らも農家志望の農学科3年の谷口沙織さん(21)はこのように話しています。
『これまで地元の友達に農業の話をしても、「何それ」という感じでしたが、「農業ってどういうもの?」と聞かれる機会が増えました。この1・2年、関心が高くなっているのを感じます』
大学では農業実習など現場に出る機会も多く、作物の堆肥を研究する農学科3年の西岡未希さん(22)は次のように話しています。
『農業は力仕事が多いイメージでしたが、実際の現場では、どうやったら作物を美味しく見せられるかなど、女性の発想を求めているという声も聞きます。私も其の一員になれればと思っています』
今時のノケジョは、泥臭さも厭わないとか『堆肥を研究しているので糞まみれになることも有りますが、全然平気です』と前述の西岡さん。
其のたくましさが、農学系人気を支えているのではないでしょうか。
週刊朝日より抜粋
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