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【脳内出血麻痺】、リハビリ積むと代替神経が新たな経路を
脳出血による麻痺が、リハビリで改善するメカニズムを、生理学研究所(愛知県岡崎市)と名古屋市立大学の研究チームが動物実験で明らかにしました。
傷ついた神経に変わり、別の神経が新たな経路を作っていたという事がわかったとのことで、この研究成果は13日付けの米科学史に掲載されたそうです。
大脳の運動野からの命令は、神経回路で脊髄を経由し手足に伝わるのです。
この神経経路が脳内出血で遮断されますと、麻痺が生じることが分かっています。
研究チームはラットで実験を重ね、麻痺した前脚を強制的に使わせるリハビリを1週間した結果、脳の運動野から脳幹の『赤核』と呼ばれる場所へ神経が複数伸びていることが確認されたというのです。
麻痺した前脚で台に載せた餌が採れるか実験をした所、成功率はリハビリをしないと19%でしたが、リハビリをしたラットでは48%になったというのです。
ただ『赤核】を通るルートを遮断すると、18%まで下がったことも確認されました。
このことから、脳が刺客へのバイパスを作ることで、新決経路を補強したと考えられるということです。
研究チームの生理研・伊佐正教授は『より効果的なリハビリ法に繋がる成果だ。電気刺激などで直接この経路を活性化する方法も開発できるかもしれない】と話しています。
脳出血とは
脳出血という病気は、国の人口動態統計(平成26年度)によりますと、日本における55歳から79歳にかけての死因第3位が、脳の血管以上によって生じる脳血管疾患となっています。
脳血管疾患の代表的なものが『脳卒中』ですが、これには血管が詰まることによって生じる『脳梗塞』といった疾患と、血管が破れることによって生じる脳出血といった疾患に分けられます。
脳出血の主たる原因は高血圧と云われており、血圧が高いと血管の壁に強い圧力が掛かる為です。
それが続いていると、血管が脆くなり、ある日突然血管が破れ、頭痛・吐き気・意識障害といった症状が起こるのです。
場合によっては、昏睡に至ることも有ります。
脳内にあふれた血液は血の塊(血腫)となって脳細胞を圧迫するなどダメージを与える為、其の結果、後遺症が残ったり、場合によっては死に至ったりすることも有るのです。
このような恐ろしい病気ですから、脳出血となれば長期の入院となる可能性が高くなるのです。
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