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吃音は原因不明、親は長い目で見る必要が
フジテレビで、福山雅治さん、藤原さくらさんの出演したした『ラブソング』で、藤原さくらさんが世間ではあまり知られていない吃音(きつおん)をリアルに演じていました。
フジテレビ『ラブソング』
吃音は言葉をスムーズに話すことが出来ない傷害で、話すときにつかえたり、言葉の最初の発声に詰まったりするのです。
『あ行が言いにくい』、『母音が苦手』など、症状の種類や重さなどは人様々で成人の1%に見られとのことで、決して珍しい傷害ではないのです。
幼児期になることが有る吃音(きつおん=どもり)ですが、言葉を話す力が身につく時期に発症をするということですが、原因は十分に分かっていないのです。
不安を感じる親も多いのでは、しかし、焦らず長い目で接することが大切なのです。
都内の女性医師(38)は、5歳と3歳の娘2人に吃音の症状が有るというのです。
長女は2年ほど前から『幼稚園』を『よ、よ、よ、幼稚園』と云うなど言葉詰まってしまうようになったとか、最近になり次女も自分の名前がうまく口に出せなくなり、女性は『私の育て方が悪かったのだろうか。将来からかわれてしまわないかと思うと辛い』と涙をこらえながら話しています。
吃音は単語の最初の音を繰り返してしまったり、引き伸ばしてしまったりするのが主な特徴で、言葉を出そうとして力を入れ、手や足を動かすなどの二次症状が出ることも有るそうです。
国立障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)の言語聴覚士の坂田善政さんによりますと、吃音は交通事故などによる脳損傷と行った後天的なものを除き、文章を話す能力が身についてくる2~5歳児の5%弱が発症するというのです。
なぜ吃音になるか原因は完全に解明されていませんが、体質の影響によるものが大きいと見られており、何らかのストレス等環境要的因もあるとされ、坂田さんは『吃音のある子供の殆どは、普通の家庭で育っています。親を責めたり、親が自分を責めたりする必要はありません』と断言しています。
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我が子に症状が出たらどうすればよいのか、坂田さんは『子供が楽に話す経験を積むことが出来る環境作りが大切』と話しています。
言葉に詰まっても『スラスラ話して』等と急かすのは厳禁、ゆったりとした気持ちで聞く、親もゆったりと話すように、複雑な質問は避け、『何を』、『誰と』、などと単純な質問にすることで、負担を軽くさせる気遣いも役に立つそうです。
吃音でも、多くの子供は話しがっていることを忘れてはいけません。
リラックスした環境が整ったら、できるだけ話したいだけ話をさせ、スラスラと話せる成功経験を多く積ませることが大切なのです。
幼児の吃音は、8割弱が発症後5年以内に自然に治るとも言われているそうですから焦る必要はどうやら無いようです。
1年以上続く場合や、症状が目立つ、子供本人が機にするなどと行った場合は、言語聴覚士がいる病院など専門機関に一度相談することを坂田さんは勧めています。
専門機関の中には、環境作りの支援だけではなく必要に応じて話す練習を行っている所も有るそうです。
就学期になってもなかなか治らないケースも有るということですが、努力を続けて克服し、政治家(田中角栄元首相など)や俳優(マリンモンローなど)、アナウンサー(小倉智昭さんなど)、スケート選手(清水宏保さんなど)になった人もいるのです。
坂田さんは『吃音が残っていても社会で幸せに生きている人はおり、必ず直さなければいけないものではありませんが、滑らかに話してもらいたいと思うのも親心、今できることをしてあげて下さい』と話しています。
注:表題や文中で吃音=どもりと表示していますが、『どもり』と云う表現は吃る人に対して昔から使われてきた事で場であり、『吃音』は比較的新しい言葉なのです。
『どもり』には差別的な響きが有るため、現在は『吃音』が広く使われています。
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