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京都の天橋立など、『また覗き』をして景観を楽しむ風習を研究
世の中を笑わせ、考えさせた研究や業績に贈られる今年のイグ・ノーベル賞の発表が22日、米ハーバード大でありました。
殆どの人が行ったのではと思われる、前かがみになって股の間から後ろ方向に物を見るを見ると、実際よりもちいさく見える『また覗き効果』を実験で示した東山篤規’あつき)・立命館大教授(65)と安達浩平・大阪大教授(57)が『知覚章』を受賞したのです。
イグ・ノーベル賞の日本人受賞は、10年連続となりました。
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また覗きをして景色を見ると、天地が逆さまになり、直立した姿勢で見たときより、平で奥行きが少ない印象を受けますが、日本三景の一つである京都府の『天橋立』では、『また覗き』をして景色を楽しむ風習が有るなど、日本では昔から効果が知られていました。
実験心理学が専門の東山教授が主に研究を行い、安達教授が統計分析に協力、2006年に専門誌に論文を発表したのです。
教授らは、計90人に股覗きなどをしてもらい、離れた位置においた目印(三角形の板)の見かけの大きさや距離を当ててもらう実験を繰り返したと云うのです。
其の結果、また覗きをすると、直立して見るより目印が小さく、遠くの目印が手前にあるように感じる錯視の効果が確認来たのです。
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また覗き効果は、目印が大きく遠くに有るほど目立ち、45メートル離れた地点においた高さ1メートルの目印は、60センチ前後に感じるという事が分かったのです。
更に錯視が起きる原因として、前かがみの姿勢が関係していることも、プリズムを使って上下左右が逆に見えるようにした『逆さメガネ』をかけて股のぞきをすると、見える景色は直立した姿勢と同じなることも分かりました。
ところが、其の場合も、逆さメガネを掛けずに股覗きをした時と同じように、錯視が起きていたというのです。
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結果として、姿勢などの体感が視覚に直接影響する証拠の一つと云うことが分かったのです。
東山教授は、『実験に協力してもらおうと声を掛けると、男性は「ようそんなことをやっとるな」という顔をするし、女性には「恥ずかしいのでやりたくない」と言われた。初めて聞いたときにクスッと笑ってしまうテーマだったのが評価された理由でしょう』と話しています。
私なたの身近な所に有る『なぜなの?』に、科学的見解が得られることは大きく、一笑されがちな課題だからこそ科学の素晴らしさがより身近に感じられるのではないでしょうか。
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